遺言は付言が大切

今日は「特定非営利活動法人遺言NPO」の勉強会に参加してきました。
遺言作成における税務知識について、知識を深める勉強会です。

遺言作成業務については、当事務所は得意とするところですが、特に「もめないための」遺言に力を入れています。

お客様が、なぜ遺言を作成しようと思ったのか、どのような内容にしたいのか、家族関係や親族関係はどのようなお付き合いをしてきたのか、等々、お客様との打合せにてゆっくり丁寧に伺った上で、お客様の思ったとおりの遺言を文書にして作成します。
その際に大切に考えているのが、「付言」です。
「付言」というのは、遺言の中で最後に、遺された方への感謝の想いや、なぜそのような遺言を作成したのか、なぜそのような分け方にしたのかなどを自由に想いを綴るものです。
しかし、この部分には、法的効果はありません。
それなので、専門家(弁護士など)に遺言作成を依頼した際にも、特にこの付言はなかったりすることもあるのですが、私はこの法的効果のない「付言」を重視し、お客様の想いを言葉にして綴り、お客様とたくさん話した内容を形にしています(特に行政書士は、もめるような案件は業務外(=弁護士の仕事)であるため、普段から意識的に「もめない」ことを業務の方向として身についている人が多いです)。

「うちは仲が良いからもめるわけがないから大丈夫」という声をよく聞きますが、残念ながらと言いますか・・・弁護士事務所に通算10年ほど勤務していた経験上、今はそう思っていても将来どのような状況になっているか分からない、また、こどもたちは仲が良いと思っていても、その配偶者、周りの人たちがなんと言うかにより状況が変わってしまうこともある、という例もありました。

なるべく穏やかに手続きを終わらせて、亡き人のことを思い、過去の出来事などを話し、感謝する時間に多く費やしてほしいと思います。

当事務所では、「付言」にお客様の想いを綴り、遺された人に気持ちと一緒に財産を託すことを考えて遺言を作成しますので、時間をかけて丁寧に聴き取り作成することになります。
足が悪い、体調が思わしくない、など、外出に差し支えのある方は、ご自宅やお近くへ出張相談いたします。
「作っておきたい」という気持ちを形にしましょう。どうぞお気軽にご相談ください。

行政書士 江﨑純子(コスモス成年後見サポートセンター会員)